2012-10-30

Woods / Sun and Shade (2011)

いったい今は何年だよ、という感じの西海岸的なルーツ指向の脱力サイケフォーク。でもそこにNEU! なハンマービートの曲や、ファズの効いたローファイ・ガレージな曲も紛れ込んでいて、一筋縄ではいかない。と思ったらもう6作目のベテランだった。これは遡って聴くしかないな。

2012-10-29

Fabulous Diamonds / Commercial Music (2012)

オーストラリアのデュオの3作目。深い洞窟の奥で打ち鳴らされる様なシンプルで力強いドラミングに、プリミティヴなエレクトロニクスと女性ヴォイスが絡む。フォーマットとしてはCreaturesっぽいけど、それほどシリアスなわけじゃなく、ミニマルでガレージ・テイスト。

2012-10-27

Blue Sky Black Death / Noir (2012)

前作のLate Night Cinemaに続く、インスト曲中心のアルバム。ダウンテンポなビートにギターやパッド、コーラスなどの空間系の上モノがたなびくラウンジ系アンビエント。シューゲイズっぽいところもあるけど、よゆーな感じでなかなかゴージャス。ノワールってイメージじゃないな。

2012-10-24

AU / Both Lights (2012)

祝祭系突進型のポストロック・・・だけではなくて、ストレンジでポップな曲、モダン・クラシカルなドローン、惚けた味のサイケフォークもあったりして情報量豊富で飽きない。オレゴン出身のデュオの3作目。

2012-10-23

The Green Kingdom / Incidental Music (2012)

Michael Cottoneによる、Taylor Deupreeとか畠山地平なんかに通じる世界を描くユニットの、今年になって既に2作目の5番目のアルバム。残響を活かした五月雨系のアコギと木琴系の音、フィールド録音、控えめなエレクトロニクスが絶妙のバランスで配されたアンビエント・ドローン。水面に浮かび、ゆらゆらと漂い流される様な心地よさ。


2012-10-22

Decoside / Reload (2012)

イタリアのDub Technoアーティストのソロ。この手の音としてはオーソドックスだけど、アンビエント系じゃなくビート重視のヘヴィーな音作りで結構良い。2枚組の1枚目はオリジナルで、2枚目はEchologist他によるリミックス・トラックを収録。

2012-10-21

Godspeed You! Black Emperor / Allelujah! Don't Bend! Ascend! (2012)

活動停止〜復活を経て、10年ぶりの新作。これまでより表現の幅が広くなって若干丸くなった感もあるけど、さすがはこの分野のオリジネーターだけあって、貫禄の仕上がり。轟音鳴り止まず。

2012-10-18

Kiyoko / Sea Of Trees (2012)

ほんのりグリッチな上モノとアコギ、バウンシーなベースによるアンビエント・エレクトロニカ。ジャケットのイメージそのままに、静謐でちょっと眩しい。

2012-10-16

Motion Sickness of Time Travel / Traces (2012)

これまでのドリーミー路線(と言っても決して甘々ではないんだけど)と較べると、リバーブ成分や具体音があまり無いせいか生々しく、時にごつごつとした質感のあるモノクロームなドローン。植物的と言うよりは鉱物的な世界なんだけど、不思議と無機質さは無い。


2012-10-14

Silent Servant / Negative Fascination (2012)

ダークなエレクトロニクスのドローンに金属的なアルペジオによってビートが刻まれる、シャーマニックなインダストリアル・ミニマル。LAのポストパンク・バンドのボーカルをやってる人のソロらしい。シンプルで先祖返り的なスタイルだけど、かなり刺激的。

2012-10-13

Hammock / Departure Songs (2012)

Sigur Ros タイプのメランコリックなシューゲイズ・ユニットの5作目2CD。かなりアンビエント寄りで、メロディーも良いしボリュームもたっぷり。一応バンド形式だけどドラム等はかなり控えめで、フィードバックもリバーブが塗されて耳に優しく、夜中に流しておくにはもってこいな佳作。

2012-10-10

Sun Araw / The Inner Treaty (2012)

前作のCongosとのコラボは、意外な組み合わせの上にストレンジでサイケな仕上がりで面白かったけど、今回はこれまでになくポップで超脱力なアブストラクト・ダブ。カラフルでトロピカル。そしてこんな所にもSonic Boomが。

2012-10-08

LV / Sebenza (2012)

ソカ、グライム、ダブステップ、アフリカ流ハウスのクワイトなどを、南アフリカをルーツに持つロンドンのトリオがダイナミックに交配した、ハイブリッドなアフリカン・ベースミュージック。同様のスタイルのAfrica Hitechなどに較べると、アフリカ的なポリリズムや突拍子の無さをずっと活かしていて、カラフルで楽しい。

2012-10-07

Moon Duo / Circles (2012)

アルバムとしては1年振りの新作。レコーディングに時間をかけただけあって、これまでになく緻密でヘビーなガレージ・サイケ。独特の乾いたポップさに変わりはなく佳作には間違いないんだけど、どうもまとまり過ぎの印象。やっぱりチープでラウドなエレクトロ路線の方がいいな。

2012-10-06

Maserati / Maserati VII (2012)

Maserati / Maserati VII (2012)

インスト・ポストロック・バンドの5作目。手数の少ないドラマーに代わったせいなのか、ダイナミックさもドライブ感も無くなって、ポストロックと言うよりはプログレ風の人力ミニマル。Ashra のロック版みたいで、どうにも中途半端。

2012-10-02

Moritz von Oswald Trio / Fetch (2012)

Moritz von Oswald Trio / Fetch (2012)

アブストラクトなミニマル・ダブという基本路線はそのままに、4つ打ちの曲もあったりして結構グルーヴィーな3作目。Basic Channel meets クラブ・ジャズ。

2012-10-01

Jackie-O Motherfucker / Earth Sound System (2011)

Jackie-O Motherfucker / Earth Sound System (2011)

これで15作目というベテランにしては、エクスペリメンタルな音響の曲もあったりして結構瑞々しい印象の、乾いたアメリカン・フォーク・サイケデリア。湿っぽさのないユル〜い流れで余裕をかまし、締めはバッドなテイストのガレージ・サイケ。